日本国民の平均寿命がどんどん伸びて、まさに人生100年時代に突入してきました。今回はNISAとは?つみたてNISAとの違いを解説しましょう!
テレビCMなどでNISA(ニーサ)という制度を耳にする事が多くなったと思います。
NISAを理解するうえで重要なポイントを挙げ、NISAの種類別にそれぞれのルールをご紹介。また、NISAを始めるときの流れを解説していきます。
NISAとは?

こんにちは。案内担当のうぐいすです。

今回お供するのは私、しまちゃんです。

今回はNISAの勉強をしていきましょう。

よろしくおねがいします。
NISAは、正式には少額投資非課税制度と言います。投資を行うときに利用できる税制優遇制度の一つです。
まずは、NISAの制度概要やNISAの3つの種類について知っていきましょう。
運用益に税金がかからない投資の優遇制度

NISAをすると良いことがあるのですか???

良いことがあるのです。
NISAのメリットの一つとして、運用益に所得税と住民税がかからないという決まりがあります。株式や投資信託などとは違い、NISAで運用した場合は税金がかかりません。
NISAの種類

NISAには種類があるのですか???

3種類あるのです。
NISAには一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの3種類があります。種類の違いによって若干ではありますが違いますが、基本的には同じです。
まずは一般NISAから知っていきましょう。
NISAのポイントは4つ。
- 利用条件は日本に居住する20歳以上
- 非課税になる期間は最長で5年
- 投資の上限額(非課税投資枠)は年間で120万円まで
- 売却しても非課税投資枠は戻らない
利用条件は日本に居住する20歳以上
NISAの利用条件は日本に住んでいる20歳以上の人です。誰でも利用できます。始める年齢の上限もありません。60歳以降でも大丈夫です。
2024年1月1日以降は新NISAが始まる予定です。年齢の上限はないもののNISAは期間限定の制度で、専用口座を開設できる期間は2023年の12月31日までとなります。
非課税になる期間は最長で5年
NISA口座で買い付けた金融商品の運用益が非課税になる期間は最長で5年。

運用益とは、投資している株式や債券などの値上がり益や配当、利息などの利益の事です。
本来、株式や投資信託などの運用益には20.315%の税金がかかります。NISAで運用した5年間で得た運用益は非課税という事です。

5年目までは株で得た利益には税金がかからないってことですね。

そうですね。結構大きいんでしょ?20%の節税って。
100万円を運用し、5年で150万円になった場合。運用益は50万円です。
通常だと50万円に20%の税金がかかるので実質ですが、
NISAだと非課税になり50万円すべてが利益という事になります。

5年を過ぎたらダメなんですか?

5年目以降はその時に考えたらよいです。方法はいくつかありますので。
非課税期間の5年を過ぎた金融商品を継続して運用する場合は・・・。
- 課税口座(一般口座・特定口座)に移して運用を続ける
- 翌年の新たなNISA投資枠に移して運用を続ける
- 運用益を確定させる
1については、6年目以降の運用益に対して課税されます。この作業は自動的に進みますので忘れていても課税はかかりますが、問題ありません。
2は、非課税期間が終了した翌年にロールオーバーと呼ばれる方法を使うことが出来ます。この場合は引き続きNISAの非課税枠の中で運用が可能。
3は、何も考えずに売却する方法です。
投資の上限額(非課税投資枠)は年間で120万円まで

非課税になるのであればたくさん投資してしまいましょう!

残念ながらNISAの場合は上限が決まっていますよ。
NISA口座では投資できる金額には1年で120万円までの上限があります。1回の投資で120万円でも、毎月10万円ずつ投資でもどちらでも良いですが、上限があります。
売却しても非課税投資枠は戻らない

では、売却してまた新しく運用すればいいですね!!!

もちろん、わかるようになってますので不正はやめましょう。
NISA口座を使った資産運用は毎年120万円という非課税投資枠が設けられています。運用金額分の投資枠は投資ごとに消化されます。
120万円の非課税投資枠のうち100万円投資し、損失が出て50万円で売却した場合。
年内は残りの非課税投資枠の20万円分しか投資できません。
また、非課税投資枠は翌年以降に繰り越せません。
本年の120万円非課税投資枠のうち100万円投資し、20万円分残っていた場合。
20万円分の繰り越しは無く、翌年の非課税投資枠は120万円です。

不正はやめましょう。
つみたてNISAとジュニアNISA

他のNISAについて解説しましょう。
長期投資に向いているつみたてNISAと、子どものための資産形成に向いているジュニアNISAがあります。
一般NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|---|
対象者 | 日本在住の20歳以上 | 日本在住の0~19歳 | |
投資方法 | 一括・積立 | 積立 | 一括・積立 |
1年間に投資できる上限額(非課税投資枠) | 120万円 (5年で最大600万円) | 40万円 (20年で最大800万円) | 80万円 (5年で最大400万円) |
非課税になる期間 | 最長5年 | 最長20年 | 最長5年(20歳になるまでロールオーバーできる) |
投資の対象商品 | 国内株式・海外株式・投資信託など | 国が指定する投資信託 | 国内株式・海外株式・投資信託など |
非課税の対象 | 運用によって得られる配当金・分配金・譲渡益 | ||
投資可能期間 | 2014年~2023年 | 2018年~2037年 | 2016年~2023年 |
ロールオーバー | 可能 | 不可 | 可能 |
払い出し | 制限なし | 制限なし | 制限あり(原則18歳まで払い出し不可) ※2024年6月1日以降は払い出し制限がなくなる |
金融機関の変更 | 1年ごとに変更可能 | 不可 |

NISAの兄弟が出てきましたね。

名前が似ているので少しわかりづらいですよね。
つみたてNISAとは
「長期・積立・分散」投資を主にした制度。非課税対象は一般NISAと同じです。
<つみたてNISAの特徴>
- 年間投資額の上限は40万円
- 非課税期間は最長20年
- 購入できる金融商品は長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られる
- 非課税期間を終えた投資商品を翌年の新しい非課税投資枠に移管できない
- 投資方法は積立に限定される
つみたてNISAは、月々の貯金と同じ感覚でコツコツと、リスクを抑えつつ複利効果を活かした投資法です。
NISAは1人1口座のルールがあるため、一般NISAとつみたてNISAを併用することはできません。
ジュニアNISAとは
基本的に一般NISAと同じです。
<ジュニアNISAの特徴>
- 対象者は0~19歳
- 年間投資額の上限は80万円
- 18歳までは原則引き出し(出金・移管)できない
- 金融機関の変更ができない(解約すると過去の利益に課税される)
口座開設者本人が18歳になるまで原則引き出せません。
2020年度の税制改正*により、ジュニアNISAが2023年で廃止され、併せて2024年6月1日以降は引き出しの年齢制限がなくなることが決定しました。

つみたてNISAのメリットは感じたんですが、ジュニアNISAのメリットがあまり感じませんね。

そうですね。軍資金がたんまりあるご家庭で、一般NISAをフル活用しているご家庭にはメリットになりますね。

なるほど。

一般NISAとジュニアNISAを合わせると年間200万円まで3年間は非課税になりますからね。
2024年から始まる新NISAとは?

ところで、新しいNISAになるんですか?

そうなんです。今あるNISA制度はISAは2014年に制度が開始。ちょうど10年目で見直す部分があるという事になっています。
新NISAでは、非課税投資枠の構造が現行の1階建てから2階建てに変更になります。
よりリスク回避を目的とした構造です。積立・分散投資を促進し、原則として1階部分の投資枠で積立投資をしなければ2階の投資枠が使えないというルールです。
1階部分 | 2階部分 | |
---|---|---|
投資方法 | 積立 | 一括・積立 |
年間投資上限額 | 20万円 | 102万円 |
購入できる商品 | つみたてNISAで購入できる商品 (国が指定する投資信託) | 一般NISAで購入できる商品 (国内株式・海外株式・投資信託など) |
非課税期間 | 5年 | 5年 |

ぶっちゃけ新NISAはどうですか?

リスクマネージメントを重視してます。分散させて損失を減らす狙いがあります。非課税投資枠も2万円増えてますので。改善と言えるのではないでしょうか?
NISAの始め方

NISA。はじめましょうか?

はじめてみましょうか?
NISAを利用し始める手続きは、通常の投資を始める手続きと同じです。
NISA口座開設
NISA専用口座の作り方。
- NISA口座を開設する金融機関を決める
- インターネットや窓口で資料を請求し、必要事項を記入して申込む
- 税務署の審査を受ける
- NISA口座開設完了
金融機関は出来る限りの情報収集をしつつ比較検討を行いましょう。各金融機関でキャンペーンなどのメリットが異なります。納得のいく金融機関を選びましょう。
金融機関が決まったら所定の手続きを行い、記載内容や審査が問題なければNISA口座が開設されます。
運用する商品を選び、購入する

投資。はじめましょうか?

はじめてみましょうか?
NISA口座が開設できたら、金融商品を選び、購入します。
<運用商品の購入が完了するまでの流れ>
- 運用する金融商品を選ぶ
- 取引数量を設定する
- 口座へ入金する
- 問題なければ注文を確定させ、購入が完了する
金融商品購入後は値動きの確認など、一般的に投資と同じです。商品の保有や追加購入、売却を判断します。
NISAにまつわるエトセトラ

NISAを使った投資が出来ましたね先生!

そうですね。基本的には投資です。口座が違うだけで投資を知っていれば誰でもできる事ですよ。

大人になった気がします!

ですから、投資と同じなので。ね?
NISAが合っている人。

私にはNISAがあってると思います!

投資ね!NISAはみんなにあってると思いますよ。
投資をされている方には誰でもNISAを利用するのがおすすめです。3種類のNISAがありますが、ご自身に合うNISAを選びましょう。
基準としては、投資に使える投資額。資産次第です。線引きラインとして非課税投資枠を基準にしてはいかがでしょうか?1年で投資にかけられる金額が40万円以上ある場合は一般NISA、それ以下の場合はつみたてNISAを。ジュニアNISAは例外と考えておきましょう。
NISA口座を作る金融機関の選び方は?
出来るだけ多くの情報を集めることをおススメします。あなたにぴったりの金融機関があるはずです。
<金融機関を選ぶときの比較ポイント>
- 取扱商品の豊富さ
- 手数料
- 相談サポートの体制
- キャンペーン内容
取扱商品が豊富な金融機関を選ぶのが無難です。ですが、どの金融機関もより良いサービスを提供するために試行錯誤しています。タイミングで決めてしまってもいいかもしれませんし、最近はNISA口座開設によって現金や電子マネーの特典がある場合もあります。特典も検討材料の重要です。
投資する商品の選び方は?
NISA口座とはいえ、投資はリスクを伴います。リスクマネージメントを行いながら最悪の状況も見据えたうえで商品を選びましょう。投資商材の選び方は日々の勉強と経済の動きを知るアンテナがポイントです。

せっかくのNISAで嫌な思いはしたくないです先生!

そうですね。ただ、NISA口座でハイリスクを取る必要は無いと思います。
その為のNISA。荒波の海に飛び込む船では無いのでね。

そうですね。取り乱しました。

投資はギャンブルではありません。荒波を避け穏やかな運用をすることで貯蓄よりも良い利回りを得ることが出来ます。焦らずゆっくり進めましょう。
ロールオーバーしたら非課税期間を延長できる?

そういえば先生。途中で出てきたロールキャベツって何ですか?

オーバーロールね。説明します。
ロールオーバーとは、非課税期間が満了する場合に、翌年のNISA投資枠に新たに移し替えることを意味します。ロールオーバーをすると、その商品はさらに5年間運用益が非課税になる優遇を受けられます。
新NISAが始まると、非課税投資枠102万円分が優先して埋められ、それを超過する場合は1階部分の20万円分が埋まります。理由は期的な投資を促進することが目的とされている為です。これは1階部分は国が定める安定した銘柄を指定しいるからです。
まとめ
投資で得られる運用益が非課税になる税制優遇制度の総称です。
最大のメリットは節税です。資金の投資運用をしている方々には非常に魅力的な節税対策になっています。
NISAを利用した投資では、上限額こそ決まっていますが下限はありません。毎月少量の投資をはじめてみてはいかがでしょうか?
投資を実際に行うことで金融リテラシーにも影響が現れます。この機会に一度学んでみましょう。
NISAによる投資は通常の投資と同じです。
リスクがある事を理解し、マネージメントすることで損失を極限まで減らし、将来に向けての資産運用を行うことでゆとりのある生活に近づいて行けると思います。
経済や金融の情勢についても理解を深めていきましょう。